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月別アーカイブ: 2025年12月

タイシン工業のよもやま話~雑学講座26~

皆さんこんにちは!
株式会社タイシン工業、更新担当の中西です。

 

換気は快適・健康・省エネの交差点。外気は温湿度も汚染物も“持ち込む”ので、量と質を同時に設計しなければなりません。本回では必要換気量の決め方→CO₂連動→圧力設計→全熱交換器→局所排気の順で“過不足ない換気”を実装します。

 

1|必要換気量の決め方(人×空間)
• 人基準:在室人数×外気量/人(オフィス・教室・会議室など用途で変動)。
• 空間基準:床面積あたりの換気量、もしくは時換気回数(ACH)=換気量[m³/h]÷室容積[m³]。
• 混合時の注意:外気と還気の混合比を明示し、最小外気をダンパの開度で保証(ストローク調整+開度検知)。
• CO₂からの逆算(定常近似):C室=C外+発生量/換気量 ⇒ 目標CO₂(例:900–1000ppm)から必要換気量を求める。

 

2|CO₂・在室連動(DCV:Demand Controlled Ventilation)
• センサ配置:人の呼気が滞留する居住域(約1.1–1.5m高さ)、吹出・吸込から離す。壁面は放射影響が少ない面を選定。
• 制御:CO₂の2点~PID。外気ダンパ→最小外気〜最大外気の範囲で比例制御。
• 上限リミット:外気高温多湿時は露点/除湿能力で上限。冬は二次加熱も同時制御し過冷却/乾燥を抑制。

 

3|圧力設計(におい・粉塵の流れを制御)
• 圧力カスケード:汚れ源(トイレ/厨房/実験室)を負圧、清浄エリア(オフィス/教室)を正圧へ。目安±5〜15Pa。
• 気密と隙間:扉アンダーカット・スリットの有効開口を算出し、差圧達成時の漏気量を検討。
• 出入口の風除室:二重扉やエアカーテンで浸入外気を低減。

 

4|全熱交換器(ERV/HRV)の選定と配置
• 選定:効率(顕熱/潜熱)×圧力損失。外気側フィルタの圧損上昇を考慮し送風機静圧に余裕。
• 結露/凍結:寒冷地はバイパス/プリヒートで霜対策。ドレン勾配・トラップ高さを静圧に合わせる。
• クロスリーク:臭気源用途はローテーション型の漏れに注意→対面流静止型やダブルスキンを検討。

 

5|外気処理(DOAS)と再熱
• 夏の外気は顕熱+潜熱が大。深冷却→除湿→再熱で室内側の湿度を握る。室内機は顕熱処理に専念できる。
• 送風温度は結露・ドラフトを起こさない範囲で下げ、風量は必要最小へ(CO₂/在室で可変)。

 

6|局所排気(捕集が最強の省エネ)
• 厨房フード、コピー室、プリンタ、薬品作業台など発生源直近で捕集。排気=捕集×余裕で設定。
• 補給給気:負圧過大で扉が重い/隙間風に注意。局所排気+補給給気で中性化。

 

7|施工・TAB(試運転調整)
• 一次風量計測(ピトー/フード)→ダンパ調整→差圧確認→CO₂ステップ試験の順。
• 最小外気の実測開度をBEMSに記録し、運用変更時の比較軸に。

 

8|NG→是正
• NG:感染対策で常時最大外気→冬の乾燥・過冷。→ 是正:CO₂連動+二次加熱、時間帯で最小へ戻す。
• NG:ERVの漏れで臭い逆流。→ 是正:対面流型やバイパスで用途分離。

 

9|まとめ
換気は“量×質×圧力”。CO₂連動→圧力カスケード→全熱/DOAS→局所排気で、快適・健康・省エネを同時に達成。次回は自然換気と通風。

 

 

株式会社タイシン工業では空調設備のほか、電気工事・解体工事も請け負っております!

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タイシン工業のよもやま話~雑学講座25~

皆さんこんにちは!
株式会社タイシン工業、更新担当の中西です。

 

配管は熱を運ぶ血管。冷媒配管/冷温水配管/ドレン/換気の凝縮水まで、設計と施工の“つまずき”を先回りして潰します。

 

1|冷媒配管(VRF/パッケージ)
• 勾配/油戻り:水平配管は上り勾配0.5–1/100、立下りは油封ループを設置。
• 長さ/高低差制限:メーカー基準内に。越境時は中継ユニットや系統分割。
• 気液分離:ヘッダ/分岐は専用継手で。逆流・偏流を避ける配管姿勢。
• 保温:露点以下で結露必至、二重断熱と端末のテーピングを丁寧に。

 

2|冷温水配管(チラー/ボイラ)
• 一次二次方式:デカップラーで流量干渉を切る。二次側はVVF(可変流量)+二方弁が省エネ。
• ポンプ選定:実圧損+局部抵抗で揚程算出、運転点が効率カーブの良い帯に来るようインバータ設定。
• 膨張タンク/エア抜き:最高点近傍にエア抜き、戻り側に膨張。ダートセパレータで汚れ除去。
• 保温/露点:冷水は結露、温水は火傷/熱損。厚みと仕上げを用途に合わせ指定。

 

3|ドレン・凝縮水
• 勾配:1/100–1/50で確実に落とす。封水トラップの高さを静圧に合わせ設計。
• 詰まり対策:掃除口と防虫網、薬剤ドレンパンで藻/カビ抑制。

 

4|計装・制御とのインターフェース
• 流量/差圧/温度センサの取付直管長を確保。ストレーナ前後に差圧計で目詰まり監視。
• バルブ配置:バイパス/隔離バルブで保守性を担保。

 

5|施工検査・試験
• 冷媒:気密→真空引き→保持→充填の手順とリーク試験。窒素の圧力保持を写真で記録。
• 冷温水:耐圧試験とフラッシング。水質調整は立上げ時にセット。

 

6|NG→是正
• NG:油戻りループ省略。→ 是正:立下り毎にループ、長い水平は勾配確保。
• NG:トラップ寸法不足で吸い上げ。→ 是正:機内静圧+風量から高さを再計算。

 

7|まとめ
配管は“流れと戻り”。油戻り→保温→一次二次→ドレン→試験の順で、止まらず・漏らさず・結露させない。次回は換気設計へ。

 

 

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DX推進の方針・戦略・体制

1. 経営ビジョンとDXの位置づけ

タイシン工業は、
「建設業で人材育成の基準をつくるリーダー企業」
になることをビジョンとしている。

人口減少、技術者不足、長時間労働、安全衛生、環境対応など、建設業を取り巻く環境は大きく変化している。
同時に、クラウドや生成AIなどデジタル技術の進化により、現場の見える化や働き方改革、生産性向上のチャンスも広がっている。

当社は、こうした 社会・競争環境の変化をリスクと機会の両面 から捉え、
現場・管理・経営・人材育成をデータでつなぐことで、

現場の安全と品質を高める

社員と協力会社の働き方を改善する

建設業を若者が憧れる業界に変えていく

ことをDXの目的としている。

2. DX戦略の全体像
2-1. 既存ビジネスの強化・改善

タイシン工業のDXは、まず「今ある事業を強くすること」に軸足を置く。

出面・原価・売上・粗利を日次で把握できる仕組みの構築

現場管理表、年間収支表などのスプレッドシートをMicrosoft 365上で一元管理

現場ごとの利益率を見える化し、赤字兆候を早期に発見

協力会社への支払・請求フローのデジタル化によるミス削減

これにより、「月末まで粗利がわからないストレス」からの解放 と、
管理職が数字を意識した現場運営を行える体制を整えている。

2-2. 将来のビジネスモデル変革

中長期的には、以下のような変革を見据えている。

協力会社向けポータルサイトによる情報共有・安全教育・請求連携

人材育成・マネジメントのノウハウを活かした教育サービスの展開

データに基づく工事原価・生産性分析により、元請・協力会社双方の利益を高める仕組みづくり

DXは、当社の経営方針転換や新拠点展開にも耐えられる柔軟なビジネスモデルを支える基盤として位置づけている。

3. 社会・業界課題への貢献

当社のDXは、自社の効率化にとどまらず、次のような社会・業界課題の解決にも貢献することを目指す。

若手が成長しやすい教育環境の整備

現場の安全管理・労働時間管理のデータ化による事故・過労の未然防止

協力会社と一緒に使える仕組みにすることで、業界全体の生産性と品質を底上げ

将来的には、協力会社ポータルや研修コンテンツの共有等を通じて、
「育成を学ぶならタイシン」 と言われる存在を目指す。

4. データ活用・データガバナンス・連携方針
4-1. 経営陣のデータ活用スタンス

経営陣はデータを重要な経営資産と位置づけ、

現場別・元請別の粗利

拠点別・年度別の収支

協力会社別の取引状況

などをもとに意思決定を行う。
「感覚ではなく数字で語る」ことを基本姿勢としている。

4-2. データの発掘・整理・管理

以下のようなデータ基盤を整備・統合中である。

出面表・現場管理表・変動損益計算書・年間収支表等をMicrosoft 365上で一元管理

現場単位・担当者単位・元請単位で粗利や生産性を集計

協力会社・仕入先の請求情報を月次・年次で集計

名刺管理システム SANSAN による顧客・関係者データの整理

今後、これらをさらに整理し、データガバナンス方針を明文化 するとともに、
必要に応じてサプライチェーンとのデータ連携を強化していく。

5. DX推進体制・組織・役割・権限

DX推進責任者(CIO相当):代表取締役 櫻田

DX実行責任者:相模原支店長 水越(情報セキュリティマネジメント・ITパスポート保持)

DX推進部署:管理部(経営企画・総務・情報システム機能を兼務)

現場リーダー:各現場管理者(出面・原価データの入力と活用を担当)

外部アドバイザー:株式会社フォーバル(IT環境整備・セキュリティ・DXロードマップ支援)

DX推進責任者は、経営会議・幹部会においてDXに関する方針決定を行い、
DX実行責任者は日常オペレーションと施策の進捗管理を担う。

各人が主体的に動けるよう、

現場管理者にはデータ入力・活用の権限と責任を付与

管理部にはシステム選定・運用ルール策定の権限を付与

DX施策に関わる提案については、現場からも直接経営陣に提案できるルートを確保

している。

6. DX投資・予算・意思決定方針

DX関連の投資は、従来のIT保守費とは別枠で管理し、

クラウド利用料・セキュリティ対策費

生成AI・自動化ツールの導入費

人材育成・研修費用

外部アドバイザーへの支払

などを中期計画に計上している。

投資判断においては、短期的な定量ROIだけでなく、
「情報の見える化」「ミス削減」「働き方改善」「人材育成」などの定性的な効果 も重視し、
DXに投じる資金を経営にとって必須の投資と位置づけている。

7. ITシステム環境・サイバーセキュリティ方針
7-1. 主なITシステム

Microsoft 365(メール、Teams、SharePoint 等)

サクサ ファイルサーバー(社内ファイルの集中管理)

サクサ UTM(外部からの脅威対策)

TIFRONT セキュリティ HUB(エンドポイント保護・ゼロトラストの実装)

名刺管理:SANSAN

7-2. セキュリティ方針

全社員に情報セキュリティ教育を実施し、パスワード管理・メール運用等の基本ルールを徹底

UTM・エンドポイント保護・ファイルサーバー権限管理による多層防御

フォーバルによる外部診断・アドバイスを受け、継続的な改善を実施

情報セキュリティマネジメント有資格者を中心に、社内のセキュリティ窓口を整備

8. DX指標・ロードマップ・公表
8-1. DX指標

DX戦略の達成度を測るため、次の指標を設定する。

日次で粗利を把握できている現場の割合

出面・原価データの入力率(全現場のうち日次入力ができている割合)

管理職の粗利・原価理解度(年1回のテスト・アンケートによるスコア)

月次決算の締め完了日(前年対比の前倒し日数)

8-2. ロードマップと公表

これらの指標を毎年モニタリングし、
経営計画書および本DXページ、協力会社向け資料などを通じて公表する。
中期的には、

日次粗利把握率の高水準化

入力率とデータ精度の向上

決算締めの前倒し

を目標としている。

DX指標の進捗は、毎月の経営会議および四半期ごとの幹部会で確認し、
達成状況・課題・改善施策を整理するレビューサイクルを運用している。

このレビュー結果は、本DXページに適宜反映し、
戦略の見直しを継続的に行っている。

また、DXの推進に伴うリスク管理として、
外部専門機関によるセキュリティ診断(第三者監査)を継続的に実施し、
情報資産の保護体制を強化している。

サイバー攻撃やシステム障害に備えた事業継続計画(BCP)を策定し、
経営陣を含めた緊急時対応訓練を定期的に実施している。

これらの結果は、DX戦略の年次見直しに反映され、
再レガシー化の防止およびセキュリティレベル向上につなげている。

9. DX人材の定義・育成・確保
9-1. 必要なDX人材像

タイシン工業では、DX推進に必要な人材を次の3層で定義している。

基礎デジタル人材

メール・クラウド・出面システムを問題なく使いこなし、自分の業務をデジタルで管理できる社員

実務DX人材

スプレッドシートやMicrosoft 365を使って集計・自動化ができ、現場や部門の改善をリードできる社員

DX推進人材

経営視点でデータを読み解き、生成AIなど最新技術を含めてDX施策を企画・推進できる社員

9-2. 育成・確保の取組

ITパスポート・情報セキュリティマネジメント等の資格取得支援

管理職向けの粗利・原価・データ理解研修

生成AIやOfficeツールの活用トレーニング

中途採用におけるデジタルスキルの重視

フォーバル等の外部パートナーを活用した勉強会・伴走支援

今後は、デジタルスキル標準も参考にしながら、
社員のスキルマップを可視化し、DX人材の計画的育成 を進めていく。

10. 人事制度・配置・キャリア形成支援

デジタルスキルやDXへの貢献度を評価・昇格に反映していく方針を明示

資格取得やDXプロジェクトへの参画を評価項目に組み込み、対象者には役割拡大・配置転換の機会を付与

管理部やDX関連業務に、デジタル適性の高い社員を優先的に配置

社員の希望や適性に応じて、現場→管理部、現場→DXプロジェクトなどのキャリアパスを用意

これらを通じて、社員が 「自分のキャリアを自律的に選び取れる」 状態を目指す。

11. 組織文化・行動指針

DXを支える企業文化として、次のような行動を重視する。

主観ではなく、数字と事実で話す

「入力が面倒」ではなく、「入力しやすい仕組みを自分たちで作る」

失敗を責めるのではなく、小さく試して学ぶ姿勢を評価する

紙よりもデジタルを優先し、二重管理を減らす

現場からの改善提案を歓迎し、DXの題材として取り上げる

この行動指針は、経営計画書・社内会議・面談等を通じて繰り返し発信していく。

12. 外部連携・企業間連携

株式会社フォーバルとの連携によるセキュリティ・DX推進支援

元請企業・協力会社との情報共有・原価管理の標準化に向けた取り組み

将来的には、協力会社ポータルを通じて安全教育・工事情報・請求情報を一元管理し、
業界全体の生産性向上・労働環境改善に貢献することを目指す。

13. 最新デジタル技術(生成AI等)の活用

タイシン工業では、生成AIを現場の実務に落とし込むことに取り組んでいる。

社内文書・マニュアル・研修資料の作成支援

スプレッドシートやMicrosoft 365の自動化・関数設計の補助

DXプロジェクトのアイデア出し・たたき台作成

社長自身が先頭に立って生成AIを活用し、その実例を社員に共有

今後も、安全性と生産性を両立させながら、
最新技術を 「現場が使える形」 に落とし込んでいく。

14. ガバナンスと経営者コミットメント

経営会議・幹部ミーティングにおいて、DXの進捗・課題・最新技術情報を定期的に共有

経営者自らがDXページやブログ等でメッセージを発信し、社内外にコミットメントを示す

外部環境や技術動向の変化に応じて、DX戦略・体制・指標を見直し続ける

DXは一度のプロジェクトではなく、
「会社の動き方そのものを変えていく長期的な取り組み」 と位置づけている。

15. 経営者メッセージ

タイシン工業にとってDXは、
現場を監視するための仕組みではなく、 人が育ち、現場が楽になり、会社が強くなるための基盤 である。

私は、建設業で働く人たちが
胸を張って「この仕事が好きだ」と言える環境をつくりたい。

そのために、これからも
現場の声とデジタルの力を組み合わせながら、
タイシン工業らしいDXを愚直に進めていく。

「FACTORY LEADERS 2025」に株式会社タイシン工業が掲載されました

このたび、製造・建設業界で活躍するリーダーの思想や人づくりを紹介する
FACTORY LEADERS 2025 に、株式会社タイシン工業 代表・櫻田のインタビュー記事が掲載されました。

本特集は、変化の大きい製造・建設業界の中で、
“現場を支え、次の時代に向けて挑戦を続ける企業・リーダー”
に焦点を当てた企画です。

タイシン工業として取り組んできた
若い世代が働きやすい業界づくり、協力会社とのパートナーシップ、人が育つ組織づくり
が、外部の専門機関から評価いただけたことを大変光栄に思います。


■ 掲載内容の一部(抜粋)

今回の記事では、以下のテーマについてご紹介いただいています。

  • タイシン工業が掲げる「建設業を若者が憧れる業界に」というビジョン

  • 協力会社と共存するためのパートナーシップ戦略

  • TSホールディングスとの連携による地域建設業のスケール化

  • 現場力を支える“人づくり”の考え方

  • 高い専門性と柔軟な発想を両立させる組織文化づくり

どれも弊社が日々大切にしている取り組みであり、
“タイシン工業がどのような企業を目指しているか” を知っていただける内容となっています。


■ 掲載ページのご案内

🔗 タイシン工業 掲載ページ
https://factory-leaders.com/posts/taishinkogyo

🔗 FACTORY LEADERS 2025 特設サイト
https://factory-leaders.com/

ぜひご覧いただければ幸いです。


■ 最後に

今回の掲載は、現場で力を尽くしてくださる協力会社の皆様、
そして共に挑戦を続ける社員一人ひとりの努力によって実現したものです。

タイシン工業はこれからも、
“人が育ち、誇りを持って働ける建設業界づくり” に向けて、
誠実に挑戦を続けてまいります。

引き続き、皆様のご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。